K.camp▲

初心者からベテランキャンパーまでお役立ち情報を紹介します!

【熱中症】キャンプ場の対策について

キャンプが盛り上がる夏に熱中症対策は欠かせません。正しい知識と対処法を知っておくことが大切です。今回はキャンプに役立つ熱中症対策をご紹介します。

 

熱中症とは

体温調整機能の乱れ、体内の水分・塩分が失われることによって生じるさまざまな障害を「熱中症」と呼びます。熱中症は以下の3つの要因が重なり起こります。

①環境要因

●気温や湿度が高い・風が弱い

「気温25℃、湿度80%以上」になると熱中症が起きる目安です。どちらか一方でも満たせば熱中症になる可能性はあります。

●寒暖差が大きい

寒暖差が大きい日は自律神経が乱れやすくなり季節の変わり目はとくに注意が必要です。

 

②身体要因

●栄養不足・寝不足

食事が足りていないとエネルギー不足により体調を崩します。疲労時や寝不足の状態でキャンプをする際は注意が必要です。

 

③行動要因

●激しい運動・長時間の作業

サイト設営など荷物の持ち運びをする際は、体力を消耗するため熱中症に注意しましょう。

●水分補給を怠る

水分補給を怠ると熱中症を誘発しますので、こまめな水分補給を忘れずに。

 

危険なサインや症状

様子がおかしいと感じたらすぐに水分補給と休憩をとりましょう。軽度な症状でも熱中症を侮ってはいけません。以下の症状が出た場合はとくに注意しましょう。

ⅰ度(軽度)

  • 立ちくらみ、めまい
  • こむら返り(ふくらはぎなど筋肉の痙攣
  • 大量の発汗
  • 手足がしびれる
  • 気分が悪い、ぼーっとする

ⅱ度(中度)

  • 頭痛、吐き気、嘔吐
  • 倦怠感、力が入らない
  • 意識がはっきりしない

ⅲ度(重度)

  • 呼びかけても返事があいまい
  • 意識がない
  • 全身のけいれん
  • まっすぐ歩けない
  • 過度な体温上昇

 

熱中症かも知れないとき

熱中症の症状があった際は応急処置が必要です。以下を参考にしましょう。

①【緊急】呼びかけに「応えない」場合

呼びかけても反応がない(意識が朦朧としている)場合は早急な対応が必要です。すぐに救急車をよび、到着までのあいだ応急処置を施します。

  1. 涼しい場所へ避難し、保冷剤で「首・脇・太もものつけ根」を冷やす。(※水を飲めない場合は無理に飲ませてはいけません。気道が詰まり呼吸困難を起こすリスクがあります。)
  2. 救急車が到着した際に、容態の変化を分かりやすく説明し、救命士の判断に従いましょう。

②呼びかけに「応える」場合

  1. 涼しい場所へ避難し、保冷剤で「首・脇・太もものつけ根」を冷やす。
  2. 水分や塩分を補給する。

しばらく安静にしていると体調が回復することがあります。症状が良くなっても容態変化の心配は残りますので、無理をせず帰宅するか医療機関へ向かいましょう。

応急処置を施したからといって熱中症が完全になくなる訳ではありません。くれぐれも油断はしないでください。

 

事前にできる対策

①食事と睡眠を十分にとる

キャンプ当日は万全のコンディションにしましょう。睡眠不足(栄養不足)は熱中症を引き起こす原因です。

②前日のアルコール摂取を避ける

アルコールは脱水症状をひき起こしますので前日の飲酒は控えましょう。運転を予定しているドライバーはとくに我慢しましょう。

③暑さに慣れる

日頃から汗をかく運動を心がけておくと基礎体力が向上します。

代謝がいい=発汗がスムーズ」にでき、屋外の活動も疲れにくい身体になります。

 

キャンプ場でできる熱中症対策

①涼しい場所(日陰)エリアを作る

風通しのよい場所にテントやタープで日陰をつくるだけでも熱中症予防が期待できます。直射日光をさけると体感温度を下げることができます。

②薄着で通気性のいい服装にする

速乾性や通気性にすぐれた服装にしましょう。夏キャンプをする際には半袖やハーフパンツなども良いですが防虫対策は怠らないようにしましょう。何着か着替えをもっていくことをおすすめします。

③こまめに水分(塩分)補給をする。

意識して水分をとることがとても重要です。1時間にペットボトル1本を飲みきるなど自分ルールを作りましょう。汗をかくと水分と塩分が身体から抜けるため、どちらも摂取できる「経口補水液」や「塩タブレット」がおすすめです。

冷感グッズを使用する。

体感温度をさげるため冷感グッズもおすすめです。水に濡らて使うクールタオルや冷感素材の寝具を使うと快適に過ごせます。

⑤暑さ指数を参考にする。

暑さ指数(WBGT)は環境省のホームページから確認できます。リアルタイムで熱中症予防のための情報を公開しています。また、コロナ渦における熱中症予防も記載されていますので参考にしましょう。

(リンク:環境省 熱中症予防情報サイト)

まとめ

今回ご紹介した熱中症対策を参考にしていただけると幸いです。体調が優れない場合は無理をせず「命を優先する行動」をとりましょう。時にはキャンプをキャンセルする勇気も必要です。体調管理と水分補給を忘れずにキャンプをお楽しみください!